離婚調停で勝つ為に 必要な準備と流れを実体験に基づいて解説

ここでは離婚調停が実際にどのように進み、また必要な書類は何なのか、実体験に基づいて解説していきます。

離婚調停の申し立て

夫婦間での話し合いで離婚がまとまらなかった場合、次のステップとして行うのが離婚調停です。離婚に関する揉め事については、原則として裁判の前に必ずこの調停を挟みます。

必要な書類は裁判所の公式HPからダウンロードできる


出典:裁判所公式HP

このようにいくつか種類がありますが、不貞による離婚を考えている場合は、『夫婦関係調整調停(離婚)』、離婚ではなく継続を求めているが慰謝料は請求したいといった場合は『夫婦関係調整調停(円満)』の申立書を選択します。

尚、財産分与の金額や慰謝料の金額で揉めている等でも、夫婦関係の調停においては上記の2種を選択してOKです。ダウンロード形式はPDFです。

PDFをそのままプリントアウトして手書きで記入すればOKですが、ワードファイルやエクセルファイルに変換してPCで入力してもOKです。

記入方法の詳細についても同HPにPDFがありますので、それを参考に間違いのないよう記入しましょう。

申立書2P目の財産分与額・慰謝料額は正確な数字でなくともOK

申立書の2ページ目には養育費や財産分与、慰謝料に関する金額を記入する項目がありますが、申立書の段階では正確性は必要ありません

あくまでも自身の望む金額を記入すればOKです。

尚、あまりに非現実的な金額を記入するのは好ましくありません。この後実際に行われる調停員を挟んだ話し合いの際『現実を見ない物分かりの悪い人』という悪印象を調停員に与えてしまいかねないからです。

申立書は調停を行う家庭裁判所に提出

離婚調停は原則として申立人ではなく相手方の住所を管轄する家庭裁判所で行われます

大阪の管轄一覧

大阪地方・家庭裁判所の管轄地区

大阪市、池田市,箕面市,豊能郡(豊能町 能勢町)、豊中市、吹田市,摂津市、茨木市,高槻市,三島郡(島本町)、東大阪市,八尾市、枚方市,守口市,寝屋川市,大東市,門真市,四条畷市,交野市

大阪地方・家庭裁判所と堺支部両方の管轄区域

堺市,高石市,大阪狭山市、富田林市,河内長野市,南河内郡(河南町 太子町 千早赤阪村)、羽曳野市,松原市,柏原市,藤井寺市

大阪地方・家庭裁判所と岸和田支部両方の管轄区域

岸和田市,泉大津市,貝塚市,和泉市,泉北郡(忠岡町)、泉佐野市,泉南市,阪南市,泉南郡(熊取町 田尻町 岬町)

大阪地方・家庭裁判所・・・大阪市中央区大手前4-1-13(地下鉄谷町線・中央線谷町4丁目駅2番出口から東へ150m)

大阪地方・家庭裁判所堺支部・・・大阪府堺市堺区南瓦町2-28(南海高野線堺東駅から南西へ徒歩5分)

大阪地方・家庭裁判所岸和田支部・・・大阪府岸和田市加守町4-27-2(南海本線春木駅から南東へ徒歩12分)

例えば、相手方の住まいが堺市内であれば、大阪家庭裁判所と堺支部どちらかに申立書を提出します。

相手が県外・別の場所でやりたい場合は同意書が必要

相手方の住所の管轄外で離婚調停を行いたい場合は、双方の同意が必要です。また、上申書を裁判所へ提出して希望の裁判所で調停を行う方法もありますが、詳細は下記ページをご覧ください。

遠距離調停の管轄合意や移送申立とは?

事情説明書などその他の書類は裁判所によっては不要

申立書を用意すればあとはそれを管轄の裁判所に提出するだけです。大阪家庭裁判所の場合、1階フロアに受付係(家事事件係)がありますので、そちらに提出すれば終わりです。

その他、事情説明書や財産贈与対照表などの書類もありますが、原則として必要な物は申立書のみ。その他の事項については実際に調停の場で陳述書として用意するのが最も簡単ですが、二度手間にならないよう念のため管轄の裁判所に直接電話して問い合わせてみましょう。

申立書の提出の際、必要な印紙や切手等は家庭裁判所内にあるコンビニなどで購入することが出来ますので、予め用意しておく必要はありません

また、申立書の他に必要な書類があるケースでも、その場で記入・提出することも出来ます。

調停が行われるのは平日。相手方の未出頭を防ぐスケジュール調整を

離婚調停は平日に行われます。その為仕事の都合などで不参加とならないようスケジュール調整が必要ですが、初回の調停日はこちらで決めることは出来ません

申立人の都合はある程度聞いてくれますが、基本的には裁判所の都合となりますので、その旨を予め相手方にも伝えておき、未出頭となることを防ぎましょう。

最終的な調停日は裁判所から郵送で送られてきます。

調停日までにしておく準備 陳述書は絶対用意しよう

調停を申し立ててから実際の調停日までには約1ヶ月程度、時間があきます。

この間に必ず準備しておきたいのが陳述書です。

実体験として調停において最も大切なのはこの陳述書です。と言うのも、調停の場では調停員(男女1名づつ)を挟んで双方の訴えを聞く形になりますが、事情の全てを正確に口頭で伝えるのは思っている以上に難しいことです。

特に金銭や男女問題が絡むと感情的になりやすく、口頭では正確な事情を伝えられないばかりか『冷静に話が出来ない人』と調停員に悪印象を与えてしまいかねません。

それだけに陳述書が重要なのです。

陳述書は調停員に詳細な事情を伝える物

離婚においてその原因や揉め事の詳細は多岐にわたるケースが多いものですが、離婚調停の申立書にはその全てを書けるスペースがありません。これは事情説明書でも同様です。

調停を有利に進める為には自前の陳述書の方が有効ですので、必ず用意して初回の調停に臨みましょう。

有効な陳述書の書き方

  • 陳述書に決まった書式はない
  • 冗長すぎる陳述書は要点がボケるので5~6P内に納める
  • 陳述書は相手方にも渡る。淡々と事実を述べていく冷静さが大事
  • 不貞行為の証拠や財産に関する資料とは別にする

上記の通り、陳述書の書き方にはコツがありますが、これらを正確かつ有効にまとめるのは難しい方もいるかと思います。

下記ページでは私が実際に離婚調停の際に提出し、全面的に要求が認められた陳述書を例に書き方を解説していますので、是非ともご参考にして下さい。

離婚調停最大の武器『陳述書』 実例を交えて書き方を解説

離婚調停の流れ 実体験を元に解説

1.裁判所から日時が指定された書類が届く

離婚調停の申し立てを行った後、まずは自宅と相手方の双方に調停日時が記された封書が届きます。一般の郵便物と同様ポストへ投函されますので、くれぐれも見逃しにはご注意下さい。

2.調停当日 申立人(相手方)待合室へ

調停当日、家庭裁判所内の指定されたフロアに『申立人待合室』と『相手方待合室』がありますので、調停時刻に遅れないよう待合室へ行きましょう。

同日に調停が行われる他人と同席する形で待ちますが、特に気にしないでOKです。しっかり自分の戦いに集中しましょう。

東京家庭裁判所の場合、同フロアに喫煙室もありました。※私は別居後妻が東京へ移住していたため東京家庭裁判所での調停となりました。

3.時刻になると調停員から呼び出し

調停が始まる時刻になると、調停員さんが待合室へ申立人を呼び出しに来ます。その後、同フロアの個室にて調停が始まります。

第一回目は、調停の流れを説明するために相手方と同席で説明がなされますが、この時同席を拒否することも可能ですので、事情によって同席がイヤな場合はその旨を調停員さんに伝えましょう。

4.聞き取りの順番は申立人から

調停の流れの説明が終わると、相手方は一旦退席し、そのまま申立人の聞き取りが始まります。この時、陳述書を提出して下さい。※申立の際に先に提出しておくことも可能です。

初回は争点となっているポイントの整理がメインです。

気を付けたいポイントとしては、調停員さんはあなたのことを全く知らない赤の他人であることを忘れない、ということ。

感情的に言いたいことだけを伝えたりしてしまえば、調停員さんも混乱するだけですので冷静にまずは争点についてしっかり伝えましょう。

5.聞き取りは1回30~60分を複数回

一度の聞き取りは事情にもよりますが概ね30分から1時間程度です。最初の聞き取りが終わったら、申立人は一旦待合室に戻り、次に相手方からの事情の聞き取りが始まります。

この時は特にやることはありませんが、申立人からの聞き取り・相手方の聞き取りが複数回繰り返されますので、頭をクールダウンする時間にしたり、争点・心情を整理しておきましょう

6.調停は合意を目指す場で調停員が何かを判断するものではない

調停員を挟んだ聞き取りの際に注意したいポイントとしては、調停員は裁判官ではない、という点です。

どちらかに法律的な観点から『ああしろ、こうしろ』という話はしません。あくまでも、中立的な立場としての連絡・相談係です。

ですので、調停員に対して『相手方がオカシイんだから説得しろ』といったような言動を望むのはNGです。却ってこちらが頑なな人と悪印象を与えてしまいます。

7.ただし、調停員を味方につけるのは大事

とは言え、調停員も人の子。事情によってはどちらの言い分が正しいか、ある程度は判断し、目指すゴールである『合意形成』の為のアドバイスは双方にします。

それだけに感情的な言葉よりも陳述書にいかに説得力を持たせられるか、十分な証拠があるか、という点が大切になってきます。

以下体験談ですが、私の場合、初回は冷静に状況把握に努めていた調停員の二人が、2回目の調停の際は少々私の味方をする気配がありました。初回ではジックリと読み込めなかった陳述書を時間をかけて読んでくれたのか、2回目では事情をほぼ把握していました。

そして、この先裁判となったら相手方にある程度の有責が認められるだろうという姿勢で、そこまで行く前の合意形成を進めてきたのです。

8.離婚条件に合意できれば調停は最短1回でも終わる

私の場合、調停は2回でした。正直もっと時間がかかると思っていましたが、私が陳述書に書いた離婚条件を一切折れる気が無いことを調停員・相手方の双方に伝えたところ、意外にも相手が全面的に条件を飲み、二回目での合意となったのです。

離婚調停最大の武器『陳述書』 実例を交えて書き方を解説

この際、調停員さんが相手方へどのような伝え方をしたのかは分かりません。しかし、初回の調停で相手方に陳述書が渡り、それに目を通した結果、これ以上争っても得る物は少ないと悟ったのでしょう。2回目で合意に至りました。

9.離婚調停で合意したら裁判官を挟んで調書の作成

条件面で合意が出来れば、最終的には申立人・相手方・調停員・裁判官が同席のもと、離婚条件を正式に記載した離婚調書を作成します。

これは後々郵送で送られてきます。条件を相手方が反故にした際などに法的な拘束力を持たせる重要書類です。不動産の登記移転などでも使います。

絶対に無くさないよう厳重に保管しましょう。

また、この時相手方が離婚調書の作成手続きを行いますが、それを提出した時点で離婚が成立します(相手方は数日中の提出義務が発生)。

離婚届を改めて書く必要がない、というのは少し驚きでした。これで婚姻関係が正式に終わり、戸籍が変わります。

離婚調停の実態 必要な準備と体験記まとめ

  • 離婚調停の申し立ては簡単 弁護士を挟まずとも十分できる
  • 離婚調停では『陳述書』と『資料』が最大の武器
  • 調停員を味方につける為にも冷静かつ正確な訴えが大切

妻の不貞疑惑から始まった私の離婚騒動は2回の調停を経て決着することが出来ました。

正直に言えば財産分与など1銭たりとも相手に渡したくない。けれど探偵に依頼する初動が遅れ、強力な証拠が掴めなかった私が出来る事は何か、それを法律的な観点から冷静に考えて、これ以上は譲れないという確固たる意志のもと陳述書を作成して調停に臨み、要求を全面的に通すことが出来ました。

勿論、夫婦の関係性は様々で、一概に私の経験が役に立つとは思いません。ですが、離婚調停は一人でも戦えます。そして、不義理なパートナーに苦しめられているあなたが一刻も早く人生の次のステップへ進めるよう、当サイトはお手伝いしていきたいと思っています。

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